コア式語順訳と音声学習

「コア式語順訳」と「音声学習」は「読む力」だけではなく「聴く力」「書く力」「話す力」の4技能をバランス良く伸ばすことができる基礎学習法です。この方法は小学生から大人まで一貫した学習法で、いつでも、誰でも学習をはじめることができます。

 

英語の4技能を伸ばすためには基礎となる核(CORE)が必要です。この核となる学習が「コア式語順訳」と「音声学習」です。「音読と語順訳」を中心に、「文法学習」「単語学習」を重ねていく事で、英語習得に必要なCOREが少しずつ大きくなっていきます。十分にCOREが育って初めて、「長文読解」「英作文」「リスニング問題」「スピーキング」の実践的学習に成果が出るのです。

 

4技能を伸ばすカリキュラムのイメージ


コア式語順訳

語順訳とは

英文を一語一語前から順番に訳していくことを「語順訳」と言います。コアではこの語順訳に独自の訳ルールがあり、そのルールの通りに右(または下)のような訳を作ります。

 

 

語順訳と意訳を比べてみると、語順訳の日本語は少し不自然に感じます。この不自然さこそが、英語と日本語の違いを理解する手助けとなり、感覚的にかつ理論的に英語を理解できるようになっていきます。

 

 

 最初は一語一語(word by word)、かたまりを捉えることに慣れてきたら句ごとに(phrase by phrase)で訳します。

語順訳がわかると一度に捉えられるフレーズ数が増え、読むスピードも自然に速くなっていきます。

The Slow-witted Jackal より

 

This story took place in India many many years ago.

One day, a tiger got caught in a trap.

語順訳)

この話はインドの中でたくさんのたくさんの年前に起こった。ある日、一頭のトラがわなの中につかまった。

意訳)

この話は何年も前にインドで起こった。ある日、トラがわなにつかまった。


5文型を定着させる

語順訳では、5文型を基礎に品詞や文の構造を学びながら訳すので、難しい文章でも正しく訳せる力がつきます。

言葉や理屈で覚えると難しい5文型も、色分けして感覚的に学ぶと、難しい文法用語を知らない小学生でも理解できるようになります。

Mick lived ( in the country), and he had quite a big garden.

文の要素をマーカーで色分けし、語順に注意を向けて訳をします。

前置詞句や名詞句はかたまりを意識するので複雑な文章もすっきりとわかりやすくなります。


英語力がアップする語順訳の効果!


文の構造がわかるから正しく訳せる

まずは主語と動詞の位置を意識することから始め、段階的に品詞と5文型を学んでいきます。

単語の意味から想像して「なんとなく読める」では本物の読解力は育ちません。

語順訳は一語一句をていねいに訳し、代名詞が指している名詞は何か、省略されている文は何か、きちんと確認しながら精読します。

書くために必要な英語感覚が育つ

語順訳では一語一語に訳を与えます。

日本語では表現されないことが多い冠詞 ( a/an, the ) や名詞の複数形なども落とさずに訳していくので、英語の感覚が自然に身につきます。

 語順訳をした日本語から英語になおせば、一語一語を意識して正しい語順で英語を書くことができます。


全体学習だから定着が早い

語順訳で使う教材は、学年に合わせて取り組みやすい題材を選んでいますが、文法事項に制限がありません。積み上げ式に習う文法も、日ごろから自然な英語に触れることで、確実な定着をはかることができます。

また、学年に関わらずさまざまなレベルの単語や表現に出会うので、英検®などの資格試験も基準より早い取得を目指すことができます。


音声学習

コアではスラッシュリピート、シャドーイングなどの音読練習法を組み合わせながら効率よく学習していきます。

とにかく耳を使って声に出すこと、これが英語学習の一番の近道です。

 

スラッシュリピート

短いフレーズごとにポーズが入っているCDを聴き、その区切り(スラッシュ)ごとに行う音読練習法。

短期記憶で留めておけるだけの長さなので、「正しく」発音できるようになるのに効果的です。

 シャドーイング

見本の英文を聴きながら、途切れることなく、すぐその後を追いかけるように音読する練習法。

音読の「スピードアップ」や聞いた直後に「意味を理解する」こと、文全体の「イントネーションをつかむ」ことに効果的です。


英語力がUPする音読の効果!


読めることは聞こえること

自分が読める単語や文章は、意味を持った言葉として自身に伝わります。一方で知らない単語や知っていても読めない単語や文章は、雑音として捉えられるか、知っている言葉に置き換わって認識されます。

音声通りにナチュラルスピードで読めるようになることは、リスニング力アップの近道です。 

音読は正しく書くことにつながる

語順訳の3つポイントでも挙げましたが、冠詞(a/an, the )や名詞の複数形などは定着が難しい項目の一つです。書くときに意識できないものは音読のときにも音として落としやすくなります。正確な音読を繰り返すことで英語の感覚が身につき、自然に正しい英語表現ができるようになっていきます。


音読は速読への近道

私たちが文章を黙読するとき、心の中で声に出しながら読んでいますが、このことは、文章の内容を理解するのに必要なプロセスだとされています。

音読やシャドーイングで実際に声に出して読むことで脳内の音声変換のスピードが上がり、意味理解が自動化されることによって、より速く読むことにつながります。

音読は話すことの基礎になる

頭の中で正しい文章が作れるようになっても、実際に声に出したときに伝わらなければ意味がありません。

音読は、正しい発音とイントネーションで自分が言いたいフレーズを言えるようになるための基礎学習です。